この事例の依頼主
男性
相談前の状況
普段は真面目な会社員の方ですが、酔って高齢の被害者に暴力をふるい、被害者は大けがを負い入院などして、被疑者本人から弁護士泉義孝に弁護依頼があった事件でした。
解決への流れ
被害者は治療の甲斐があって大けがは治ったものの、再発の恐れがあると主治医に言われたため、示談交渉において、再発の場合の治療費などを含めた高額な示談金を被害者の代理人弁護士を通して求めてきました。金額がかなり高額であり、再発可能性が当方から見たらそう高くはないと思われましたが、けがの程度が重かったこと、被害者には何ら落ち度がなかったことから、示談を成立させないと罰金ではなく公判請求となり、さらに実刑の可能性もあると判断しました。弁護士泉義孝は被疑者側代理人弁護士と交渉を重ねて、また、被疑者本人とも当然打ち合わせをして、最終的に高額な示談金を支払うことにしました。しかし、一括払いは資力の関係で無理なことから、長期の分割払いを提案しました。もっとも、長期の分割払いは支払いの可能性の点で検察官が問題視することがあります。そこで、被害者側代理人弁護士と交渉して被害者側代理人弁護士から被疑者の家族を連帯保証人にするようとの求めがあり、被疑者本人と打ち合わせの上でその提案を受け入れて示談書を締結しました。検察官がその分割払いの示談をどう受け止めるか不安があり、弁護士泉義孝にて被疑者本人、連帯保証人となる家族の収入とその裏付けを上申書にて検察官に伝えて検察官の懸念を払しょくすることにしました。検察官の処分結果は幸い不起訴処分となりました。
常識的に見て示談金が高額な場合にどう対応するかは弁護人として判断に悩むところです。本件の核心はこの点にありましたが、無事不起訴となってよかったと思っております。