この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
被相続人甲、相続人は4人 その妻A、依頼者である長男B、次男C、長女D遺産 不動産、株式、預貯金など問題点①特別受益の問題、②不動産の評価、③被相続人が代表者を務めていた会社の株式の帰趨及び評価 など依頼者Bは、被相続人甲の顧問税理士と何度も話し合うなど、自分たちで何とか遺産分割を進めようとしていたが、一年以上が経過しても、全くまとまらなかった。そのため、Aから遺産分割調停が申し立てられる。
解決への流れ
遺産分割調停の段階から、相談を受けた。不動産もいくつも所有しており、いくつも争点がある案件で、遺産分割だけでなく、遺産分割前の会社の株式の譲渡の問題なども絡んでおり、それを、裁判所に一つ一つ判断してもらっていたら、少なくとも3,4年はかかる争いであった。依頼者を含めた関係当事者の意向を何度もよく確認し、相手方弁護士とも何度も話をし、短期間に、適切な和解につなげられ、依頼者にとても喜ばれた。特に、依頼者のBさんは常にご夫婦で来ていたが、配偶者の方もとても喜んでくれたのが印象的だった。
本件の調停は、申立人がA,D私の直接の依頼者はBさんだったが、和解でまとめるためには、Cさんの意向も大事であった。そこで、依頼者や、A及びDの代理人の弁護士と何度も話をするだけでなく、Cさんに対しても、わかりやすく書面にして報告したり、電話で何度も話をしたりして、解決に向けて、話し合いを重ねた。その結果、複雑な遺産分割の件だけではなく、会社の株式の問題についても、早期に、全体解決を図ることができた。調停でのやりとりだけでは、何年もの長い時間がかかってしまうものも、打ち合わせ・会話を重ねることで、早期の解決が可能となった典型的な事案であった。