この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
①相続の開始相談者(X)には,母と弟(Y)がいました(父親はこの時点ですでに亡くなっています)が,母が死亡したため,XさんとYさんを共同相続人として相続が開始しました。②共同相続人同士での協議母には不動産や現金などの遺産がありましたが,遺言状等を残さなったので,XさんとYさんで協議して遺産を分割することになりました。この時まで,XさんはYさんと30年近く会っていなかったため,無事に話がまとまるか不安を抱えていました。果たして,Yさんは,自分には特別寄与分があるなどと言い,Xさんにとって不利な分割案を一方的に提示して強硬な姿勢を崩しませんでした。そのため,遺産分割協議は難航し,早期解決を望むXさんは進退窮まって,弁護士に依頼することを決意しました。
当事務所が次のように解決させていただきました。①当事務所の提案Yさんから提示されていた資料等を確認したところ,当初のYさんの遺産分割案では,Xさんの取り分が約500万円も少なくなっていたり,ほとんど価値のない相続財産を売却して分配するという不適切な分割方法が採用されていたりと,とても遺産分割案として適切なものではありませんでした。そこで,当事務所の弁護士がYさんとの交渉や遺産分割申立てを代理し,Xさんの意向を強く伝えることで,少しでも良い形で遺産分割協議をまとめることを提案させていただきました。②Yさんとの交渉弁護士が交渉に入ったものの,Yさんは当初の強硬な姿勢を維持していました。そこで,当事務所弁護士は,不動産鑑定会社から入手した相続財産の算定結果などを証拠として,Yさんの提案は適切な遺産分割案ではないこと,こちらの提案にも聞く耳を持ってほしいこと,を繰り返し訴えかけました。そのうえで,これ以上交渉の余地がない場合には訴訟も辞さない構えであることも伝え,毅然とした態度でYさんとの交渉を継続しました。すると,当初は強硬な姿勢を崩さなかったYさんも,当事務所弁護士の熱意に負け,交渉に応じる姿勢を見せ始めました。③遺産分割調停成立その結果,当初のYさんの特別寄与分の主張や,不適切な遺産分割案を退け,一転,相続財産の評価についてはこちらの提案に納得させ,取り分についてもXさんにとって約600万円も有利になるように遺産分割協議をまとめ,調停成立に導くことに成功しました。
遺産分割の分野では,相続人同士で協議をしてもうまく話がまとまらない場合があります。特に,他の相続人が身勝手な主張をしている場合にはなおさら協議は難航しがちです。私には,遺産分割協議の案件を解決した実績が豊富にあります。私が介入したことで相手方の態度が軟化し解決につながった経験や,今回の事例のように粘り強く交渉を重ねて依頼者の利益を実現した経験が多数あります。そのため,依頼者様の意向を最大限反映する形で,遺産分割の分野の問題を解決することには自信があります。遺産分割協議で難航した場合には,ぜひ弁護士鈴木謙太郎までご相談ください。