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日立社員、残業145時間で労災認定 上司「人事部に怒られる」と時間削減を指示
2018年11月06日 16時38分

日立製作所の子会社に出向していた男性(20代)が、長時間労働とパワハラが原因で精神疾患になったとして、高岡労働基準監督署(富山県高岡市)が今年1月16日付で労災認定をしていたことがわかった。男性と男性が加入する労働組合「労災ユニオン」が11月6日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで記者会見し明らかにした。

男性と組合によると、時間外労働は恒常的に月100時間ほどに及んでいた。しかし、残業時間を正確に申告したところ、上司から「お前が(正しい勤務時間を)つけると人事部に俺らが怒られる」「新人だけ多くつけて、我々がつけていないと、新人に全部仕事を押し付けているみたいじゃないか」などと削減を求められたという。

日立製作所の子会社に出向していた男性(20代)が、長時間労働とパワハラが原因で精神疾患になったとして、高岡労働基準監督署(富山県高岡市)が今年1月16日付で労災認定をしていたことがわかった。男性と男性が加入する労働組合「労災ユニオン」が11月6日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで記者会見し明らかにした。

男性と組合によると、時間外労働は恒常的に月100時間ほどに及んでいた。しかし、残業時間を正確に申告したところ、上司から「お前が(正しい勤務時間を)つけると人事部に俺らが怒られる」「新人だけ多くつけて、我々がつけていないと、新人に全部仕事を押し付けているみたいじゃないか」などと削減を求められたという。

●椅子を蹴飛ばされ、「ばか」「辞めちまえ」

男性は2013年4月、日立製作所へ入社。15年6月から日立プラントサービス(空調設備の設計販売などを行う子会社)へ出向となり、富山県の工事現場で設計と施工管理監督の業務を担当していた。一番年下だった男性は弁当準備や備品発注などの雑用も任され、7時半に出社し23〜24時まで働くことが多くあったという。

加えて、15年7月ごろから、上司から座っている椅子を蹴飛ばされたり、「ばか」「ものをしらない」「辞めちまえ」などと言われたりするパワハラを受けたという。

男性は16年1月に適応障害と診断され、今回の労災認定では発症1カ月前は約145時間、2カ月前は約103時間、3カ月前は約102時間という時間外労働が認められた。度々所長に強い口調で叱責されていたことも認められたが、「業務指導の範囲を逸脱するような発言があったことは認められるものの、それが継続していない」として、心理的負荷の強度は「中」と評価された。

●男性「会社は見て見ぬ振り」

男性は赴任1カ月後の15年7月、約170時間の時間外労働を申請したのをきっかけに「上司からパワハラの標的にされた」と振り返る。長時間労働が問題になると上司から「早く帰れ」と言われるようになったが、仕事が終わらず残っていると「お前何やってるんだ、とっとと帰れ」と大声で怒鳴られたという。

男性は「会社は多くの従業員が長時間労働で苦しんでいることを知っている。そういった働き方をしてきた人が管理職についていて、現状を知っていても見て見ぬ振りをしている。こうした働き方をやめさせる努力をしてほしい」と訴えた。

日立製作所は弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「労災認定を受けた従業員がいることは事実です。労災認定を重く受け止め、引き続き従業員の健康管理を徹底してまいります」とコメントした。

(弁護士ドットコムニュース)

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